世帯分離して生活保護で一人暮らしを始めた体験談
住宅ローンとカードローンに追われながらも、うつ病とアスペルガー症候群を抱え、無職となった私。
今回は、世帯分離をして一人暮らしを始め、生活保護を受けながら過ごした日々について、体験談をお話しします。
目次
親戚の助けを借りて、持ち家から世帯分離し、賃貸で一人暮らし開始
借金を抱えながら、うつ病とアスペルガー症候群と診断された私は、健康保険からの傷病手当金が終了した後、生活に行き詰まりました。
知り合いに相談すると、弁護士を紹介されました。
弁護士に相談すると、まず親戚を頼るように言われ、さらに市役所に行って生活保護を申請することを勧められました。
生活保護の窓口で話を聞くと、持ち家から賃貸に引っ越し、単身で世帯分離を行えば、生活保護の申請が可能だと教えてもらいました。
親戚に相談すると、すぐに不動産屋さんに連れて行ってくれ、生活保護前提で賃貸契約をすることができました。
連帯保証人は叔母さんが引き受け、初期費用も叔母さんが支払ってくれたおかげで、一人暮らしがスタートしました。
こうして、持ち家を出て新たな生活が始まったのです。
ヘルパーさんと共に、日常生活を支えてもらう
生活保護が認定されるまでに数週間がかかりましたが、無事に通知が届きました。
しかし、私は一人暮らしをしたことがなく、料理や掃除、洗濯など、基本的な家事もしたことがありませんでした。
心療内科の主治医に相談すると、ヘルパーをお願いすることを提案されました。
数ヶ月後にヘルパーが派遣されるようになり、掃除や料理など、日常のサポートを受けることができました。
特にユニットバスの掃除や、日々の家事を手伝ってくれることで、生活は少しずつ落ち着いてきました。
料理や掃除を分担し、日々の生活を少しずつ整えていきました。
ほとんどアパートに引きこもっていた生活保護時代
生活保護を受けることで、医療費や税金の負担が免除され、さらに住宅手当も支給されるため、経済的には助かりました。
しかし、日常の生活は非常に単調でした。
ほとんどアパートに引きこもり、外出することは少なく、騒音や隣人の生活音にストレスを感じることが多かったです。
食生活も不規則で、朝食はファーストフードの朝メニュー、昼食は時々抜いて、夕食はスーパーマーケットの弁当で済ませることがほとんどでした。
生活の大半を布団の中で過ごし、外の世界とは距離を置いていました。
自己破産と競売による持ち家の失い方
生活保護を受けながらも、借金の整理が必要でした。
ケースワーカーから債務整理を勧められ、弁護士に相談すると、自己破産の手続きを進めることになりました。
自己破産後は、破産管財人との面談や債権者集会があり、最終的に持ち家は競売にかけられました。
持ち家が競売にかけられる前に、同居していた母親は親戚の援助を受けて賃貸に引っ越し、私自身も一人暮らしを続けることになりました。
こうして、持ち家は競売で売却され、自己破産は約1年で終了しました。
母親のアパートに引っ越し、生活保護からの脱却
自己破産が終了した後、ケースワーカーから障害年金の申請を勧められました。
心療内科の主治医に診断書を書いてもらい、年金事務所に提出したところ、無事に支給が決まりました。
そのタイミングで、ケースワーカーから母親と同居するように指示され、母親の賃貸に引っ越しました。
その後、ヘルパーを解約し、母親と共に生活するようになりました。
母親の年金と私の障害年金で生活するようになり、生活保護は打ち切られました。
生活保護を受けた感想
生活保護を受けている間、毎月ケースワーカーが訪問してくれましたが、その訪問があることで、常に監視されているような感覚があり、少し息苦しい思いをしていました。
お金の心配がなくなった一方で、自由を制限されるような感じが嫌だったのです。
ただ、生活保護から解放されても、今度は過干渉で依存的な母親との同居生活に苦労する日々が待っていました。
保護が打ち切られるのは
①受給者が失踪したとき、
②収入が増加し、生活保護が必要なくなったとき、
③受給者本人が保護を辞退したとき、
④ケースワーカーの指導指示に違反したときです。
ただし、④については、どのような指導指示にも従わなければならないというわけではありません。指導指示は受給者本人の自由を尊重し、必要最小限にとどめなければならないとされています(生活保護法27条2項)。また、口頭での指示に従わなかったからといってすぐに保護が廃止されるわけではありません。
口頭による指導の後、さらに文書による指導が行われ、それでも従わない場合には弁明の機会がかならず設けられます。こうした手続きを経ずに生活保護が打ち切られてしまったのであれば、それは違法である可能性が高いといえます。
廃止決定に対して不服がある場合は、都道府県知事に対して「審査請求」ができます。また、保護の申請は何度でもできるので、再度申請をして受給することもできます。
まとめ
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もう一度、人生を取り戻すために
生活保護を受けて一人暮らしをすることは、経済的には助かりましたが、精神的には引きこもりがちになり、自由を感じることは少なかったです。
自己破産を経て、生活は一応の安定を取り戻しましたが、母親との同居生活が新たな課題となっています。