自己破産を反対する毒親を説得するまでに一年かかった話
自己破産という決断は、簡単に下せるものではありません。それが家族の反対に遭遇するとなれば、さらに大きなハードルが生まれます。
この体験を通して、借金問題に悩む方に共感と解決策を提供したいと思います。
目次
パワハラで心身が限界に、そして労務不能へと転落
私は正社員で営業マンとして働いていましたが、先輩社員からの強烈なパワハラに耐え続ける日々を送っていました。
他の社員も同様にパワハラを受け、次々と辞めていきました。
本社の総務部に相談したところ、産業医との面談が手配されました。
そこで、私の状況を伝えると、産業医は「心療内科の受診が必要」とアドバイスしてくれました。
心療内科で診断を受けた結果、うつ病とアスペルガー症候群と診断され、労務不能となり、会社からも休職を勧められました。
心療内科でうつ病とアスペルガー症候群と診断され、労務不能に追い込まれました。
傷病手当金の支給期限に焦り始める
会社から傷病手当金の申請手続きが行われ、毎月支給されることになりました。
しかし、薬物療法を続けていたものの、病状は一向に回復せず、最終的に退職することになりました。
傷病手当金はその後も支給されましたが、これには期限があることを知り、焦りが募りました。
傷病手当金が終了した後の生活をどうするのか、その不安に押しつぶされそうでした。
母親(毒親)は自己破産に大反対
毒親と健全な親は
ここが決定的に違う
悲しいことに、このような家庭環境で育った人は、大人になってからも、何かをもらうことになかなか慣れず、人に助けてもらうことにも抵抗があります。何かを受け取ったら反射的に、相手に借りができたように感じてしまうのです。
そのせいで、自分を愛してくれる人たちに何かをしてもらっても素直に喜べません。
私のクライエントたちを含め、これまで私が出会ってきた人たちは、過去に家族から経済的な援助を受けたり、何かしらの形で金銭を受け取ったりしたことのある人がほとんどです。ですが、その中で、経済的に甘やかされたり、過剰な援助を受けたりした人は1人もいません。
つまり、経済的虐待とは、甘えた人間が理不尽な金銭的要求をする行為ではありません。
健全な家庭では、親や祖父母、時には兄弟や親戚までもが、愛する家族のために、相手が大人になってからも経済的に手を差し伸べるのはなぜでしょうか。
それは、健全な家族は、相手の年齢にかかわらず、愛する人に満たされていてほしい、と願うからです。
傷病手当金が終わった後、借金返済が不可能になるのは明白でした。
知り合いに相談した結果、弁護士に相談するように勧められました。
弁護士は自己破産を勧め、持ち家を競売にかけるしかないと言われました。さらに、司法書士にも相談しましたが、同じアドバイスでした。
母親にそのことを伝えると、母親は自己破産に強く反対しました。
理由は「持ち家を手放したくない」「荷物を処分したくない」といったものでした。
弁護士に「母親が反対しているため、自己破産ができない」と伝えましたが、「母親を連れてきてください」と言われました。
しかし、母親は「ややこしいことに巻き込まないで」と言い、弁護士との面談にも応じようとはしませんでした。
母親がようやく説得されるまでの長い道のり
何度も弁護士に相談を繰り返し、少しずつ母親の態度が変わっていきました。
そしてついに、母親が弁護士との面談に同席してくれることになりました。
面談では弁護士から「息子さんは働けない状態です。自己破産し、持ち家を競売にかけて債務整理をする必要があります」と説明してもらいました。
母親はようやく納得し、「これから大変だね」と言葉を漏らしました。
傷病手当金が終了し、収入ゼロに。法テラスに助けを求める
傷病手当金が終了し、収入が完全に途絶えました。
そこで法テラスの弁護士に相談したところ、親戚に頼りながら生活保護の申請を進めるように言われました。
幸いにも、親戚の叔母さんの援助を受け、生活保護を申請し、無事に受給が決まりました。
母親の自己破産への反対を乗り越えるまで、1年以上の時間と労力がかかりました。
母親の頑固さと過干渉、依存性には手を焼きましたが、最終的に自己破産の手続きを完了させ、生活を再建する道に進むことができました。
まとめ
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もう一度、人生を取り戻すために
自己破産の決断は、個人だけでなく家族にも影響を及ぼす大きな選択です。
私の場合、毒親とも言える母親の強い反対に苦しみましたが、弁護士の力を借りてようやく彼女を説得することができました。
この経験から、借金問題に直面している方々へ、専門家の力を借りて問題を解決する重要性をお伝えしたいと思います。
借金はもう二度としたくない。これが私の強い決意です。